4.バイク・ギア編
ここではレースで使用したものについて経験談も交えてご紹介したい。
+++ バイクセット +++
レーサーの中で唯一のロードバイク。何年のモデルかは知らないのだがeBayで7年位前に買った中古のCervelo R3。Wheelは一緒についてきたShimano
Dura Ace Carbon Clincher。シフターもフロントとリアのディレイラーもブレーキもクランクセットも全てShimano Dura Raceシリーズ。ちなみに、他に持ってるトライアスロンバイクも全部パーツはShimano だ。
クランクセットは50-34のコンパクトをトライアスロンバイクから付け替えた。その他のパーツは、古いバイクで10スピードしか対応できないので11スピード用には何もコンバートできなかった。が、近所のSan Pedroのバイク屋Bike PalaceのJoseがカセットを34にしてディレイラーをそれ用のものに替えてくれた。それが唯一のアップグレードで、ヒルクライムは前より楽になった。
タイヤはContinental のGator Skin 28㎜。30㎜にしたかったがロードバイクでは28㎜が限界。チューブもConti。ちなみに、トライアスロンバイクのチューブラーもContiしか使わない。予備として持って行ったのはタイヤ一本とチューブ3本。他にリペアキットとして、パンク修理キット(レバー、パッチ、ポンプ)、6角ドライバーセット、チェーンリペアツールとリペア用チェーン、タイヤを10㎝長に切ったもの、ダクトテープ。
ロードバイクで行った理由は、新しいバイクに投資するつもりはなかったのと舗装されてない道もいかほどのものか想像できなかったのが主な理由。それにマウンテンバイクもシクロクロスバイクも乗ったことがないので、いきなりは乗りこなせない。結果、不可能ではないことは証明できたが、実際舗装されてない道をロードで行くのはとても大変だった。特に泥。加えて、アンデスのバイク屋にはロードバイクのパーツはチューブやパッチごときでも売ってない。Andahuaylasのバイク屋でリアディレイラーを調整してもらった時にパッチも買っておこうと思ったが、「ここらあたりにはこんなPretty なバイクはないから、パッチもチューブもないんだよ~。」とおっちゃんに言われた。今回謎のパンクで予備のタイヤを使ってしまったが、もう1本持ってたほうが安心だったなぁ、というのか本音。
エアロバーはウルトラバイクレースではデフォルトのようだ。ハンドルを常に掴んでいるのは超長距離では手に負担がかかるのでエアロバーを使うそうだ。が、私は今回使わなかった。ヒルクライムの時はハンドルの前部分をつかんで乗るので、バーがあるとそれができないからだ。
サドルは2か月前に試して良かったからそのまま使った穴あきサドルInfinity。お尻の骨がサイズに合うか合わないかで左右されるが、私にはちょうど良かった。
ここで他のレーサーのバイクもご紹介。これは驚異の18日で完走したRodneyのバイク。
Jean-Lucのバイクはいろんな工夫がしてあって、ほほぉと唸る点多し。
若者たち(AndreasとAlex)のバイクは、すっきりコンパクトにまとまってる感じ。でも、割と重いのだ。
+++ バイク・アクセサリー +++
アクセサリー類は、荷物がちゃんと収まって重くなりすぎないようにするのに注力した。Blackburnのサドルバックには衣類や生活用品を入れて、IBERAのギアバッグ(フレームの三角部分に付ける)にはバイクリペア関係全てとヘッドライド、ウインドブレーカー、シューカバー、手袋、ゴム手袋、キネシオテープ、隠し金、スイスアーミーナイフ、キッチンペーパー等々たくさん詰め込んだ。それ以外にはフレームの上に付けるBentoBoxを大小ふたつ。大にはバッテリーやiPhone や飴やリップクリームなどすぐ使いたいものを入れ、小にはスナックや隠し金など。ドリンクは前輪のフレームにドリンクホルダーを2つ付け750mmのボトルを2本。
サドルバッグは振動で揺れないように追加のマジックテープでサドルに固定する。シューズはサドルバッグの上にゴム(知らないうちにゴムが切れて落ちるのを防ぐため2本使う)で縛っておいて、バイクシューズから履き替えたらバイクシューズをそこにゴムで縛っておく。これらのアクセサリー類は事前に長距離ライドで問題なく使えるか必ず確認しなければならない。乗っててグラグラ動いたりするとそれだけでストレスだし、長さを調整するのに事前に縫っておかないといけなかったりするからだ。
“これだけあれば何とか家には帰れる”ように、パスポートやお金、マップや薬やガジェット用チャージャーはウエストバッグに入れて置く。毎日の大量のパンやおやつもウエストバッグに入れて走るので、結構重くなる。
ライトはバイクの前と後ろに付けるタイプとヘルメットに付けるヘッドライトタイプの2種類を使った。いずれもUSBでチャージできる。ヘッドライトのほうはかなり明るくて前のほうまで照らせるので夜乗るのには必要で、バイクに付けてるライトは車から確認してもらうための安全用。どちらもフルチャージでどれくらいの時間もつのかを事前に見ておく必要がある。夜乗っていてライトがないと本当に真っ暗になるからだ。
+++ その他アクセサリー +++
本来の目的以外で意外に役に立ったのがキネシオテープ。腰痛や膝が痛くなった時にために30㎝のを4本持ってきたが、ブレーキパッドの代わりに巻いておいたり壊れたBentoBoxのファスナーに貼って閉じたりして活用した。安全ピンもウィンドブレーカーのファスナーが壊れたのを留めるのに重宝した。
サングラスはUVカット付きの透明なものと黒いものの2種類持っていった。主に使ったのは透明なほう。霧や小雨でまぶしくない時でもホコリやゴミが目に入るのを防いでくれるし、明るいところから急に日陰になると黒いサングラスだと見えなくなりすぎて使いづらいからだ。
バッテリーはiPhone より少し大きめのソーラーパネル付きのもの。外に出しておいてもソーラー充電は殆どされないのでホテルで定期的に充電しておく。USBポートタイプなので、Garmin、iPhone 、ライトが切れたら直接バッテリーにつなげば継続して使える。実際使ったのは1日目にGarminのバッテリーが無くなった時とJaenに向かっていた夜にiPhone のバッテリーが10%になった時だけだったが、万が一野宿にでもなった時には絶対必要となる。
+++ ガジェット +++
早々に無くしてしまったが、Garmin1000に8GのMicroSDも足したものを用意した。Stravaで作った1日毎のコースマップをダウンロードしてMicroSDのほうに保存。その日のレコードもMicroSDのほうに保存されるように設定しておいた。
iPhone 。Low Power Modeにしておけばバッテリーは1日くらいは楽勝でもつ。RoamingはATTのGold Supportで月800Mに入っておいたが大抵WiFiが使えたのでUSの家に帰るまでにトータル400M くらいしか使わなかった。
必須アプリはmaps.meとWhatsAppとGoogle
Translate。オフラインマップであるmaps.meは事前に必要な地域のマップをダウンロードしておく必要がある。自分の位置も正確に示してくれるし、ルート表示も見やすい。ただ、ライブナビは少々使いづらい。Google
Translateもオフライン版は事前にダウンロードしておかなければならない。スペイン語ができないので非常に助かったアプリだ。WhatsAppはアカウント登録なしで電話番号がIDとなるメッセンジャーで接続はインターネット経由。IncaDivideチームとの連絡網として使われて、聞きたいことがあったらメッセージすればすぐ返してくれた。
チャージャーはUSBポートが3つあるものをひとつ、予備として単一ポートのものもひとつ持って行った。
+++ 衣服類 +++
シューズは数年前に買ったTopoにCaterpyrunのシューズ紐をつけたもの。薄くて軽いけどれっきとしたランニングシューズ。Caterpyrunは紐を結ばなくてもすぐ履き替えれるのでとても便利だった。
トップ。シャツは薄い長袖のプールとか海で着るようなものを一枚。毎日洗ってもすぐ乾くので機能的。高地でUVが強いので暑くても半袖は避けたかった。薄手なので暑いときはこれ1枚で、ちょっと寒いときはこれの上からアームウォーマーをしてバイクジャケットをプラスすればちょうど良かった。薄手の小さくたためるカッパにもなるウインドブレーカーは寒いときも小雨の時もよく使った。Patagoniaの完全防水のフード付きレインジャケット、ユニクロのひざ上ロングダウンジャケットは頻度は低いが必要。山の上で寒いときはダウンジャケットを着て寝た時もある。あとは普段着用に、薄いタンクトップとTシャツと長袖Tをそれぞれ1枚ずつ。
ボトム。7分丈と3分丈のバイクパンツを1枚ずつ。ユニクロのHeatTechの薄いレギング2枚。寝るときに着たC3fitのコンプレッションパンツ。
ヘッド。普通のバイクヘルメット。サンバイザーと冬用キャップ。サンバイザーはつばが長いので雨や日差しを避けてくれる。冬用キャップは耳までカバーできる布製キャップ。登場頻度は少ないが4,000m超えのところでは必要。
その他。NorthFaceのアームウォーマー。薄い伸びる生地のネックウォーマーとフリースのネックウォーマー2種類。薄い生地のネックウォーマーはホコリが舞っている道は鼻までカバーできるし、寒いところでは耳もカバーできるので機能的。あとは、太ももまでのバイク用レッグウォーマー。バイク用シューカバー。普通のソックス以外に、RunningSkirt.comのコンプレッションソックス。これは日中のライドにも夜のリカバリーにも大活躍。バイク用手袋2セット。キッチン用ゴム手袋。非常用保温シート寝袋。
+++ 薬など +++
高山病の薬。Flu用抗生物質。Stomach用抗生物質。改源(風邪薬)。下痢止め。使い切り目薬。バンドエイド。ワセリン。アミノ酸カプセル。日焼け止め。クリームファンデ。ボディーウォッシュタオル。石鹸(Chie Savon。髪も身体も顔も全てこれでOK)。薄手の大判タオル。生理用品。
+++ 捨てたもの、これがあったら良かったもの +++
半袖のバイクシャツ、短パン、ビーチサンダルは早々に捨てて、フィルター付きドリンクボトルは後半で捨てた。
大体上記のアイテムで事足りたが、高地やダウンヒルではシューカバーだけではつま先が凍えたのでToeカバーが欲しかった。フリースのネックウォーマーは登場頻度も多かったのだが、取るときにヘルメットも外さないといけなかったので面倒だった。切ってマジックテープで取り外しできるように改造しておけばよかったと思った。
~次回に続く~
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